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2006年2月18日 (土)

「ウェブ進化論」読了

日本人は1億2千万人程度いると言われており、あるいはこれから減少に転じるとも言われている。
ニュースで毎日のように数字ばかり耳にしているが、実感としてこの数字を、本当に我々は体験できているのだろうか。

ことはブログに限らず、1億という人間がネットワークにつなぎ、情報を発信する世界が本当に来たらどうなるのか。あるいは極々限られた人間のみでなく、すべての人間が平等に情報を発信し、交換しあえる世界が到来するとしたら。
あるいはもっと広げて、世界中の人間がネットに繋がり情報を交換し合う世界が訪れるとすれば、世界はどのように変わっていくか。本書はそのような世界を思考実験する書である。

Web2.0やオープンソース、ロングテールという言葉が主としてこの流れを牽引しているが、これらは今ネットの水底で起こっている流れに対しての、あくまでも表層的な説明にしかならない。多くの人がwebやメールを使ってみて初めて納得したように、ネットによる本質的な変化とは、参加した一人一人の体験によってのみ起こる変化なのではないか。

本書に引用されているファインマン氏の言葉ーー量子力学の講義を始める際に、決してこれまでの体験の延長線上で、アナロジーをもとに量子力学を考えてはならないと釘を刺すように、ネット上で起こる出来事は、物理的あるいは時間的な制約に縛られるリアル世界での法則、行動原理は全く通用しないのは、個々人が体験して既によく分かっていることである。

パソコンが個人所有できるようになった事に対してインスパイアされて、ビルゲイツがマイクロソフトを作ったように、セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジはネット上で人々がスムーズに情報交換ができる手助けをするためにグーグルを立ち上げた。著者はさらに次の世代(曰く現在の中学生ぐらいという)が、旧世代にとって全く思いもよらない発想を基にサービスを立ち上げるとされている。そうした世代交代により、よりネットは真の姿を現していくというのだ。

私が思うにその鍵は多分、ネットに接続する人間がさらに増え、ある閾値を越えたとき(おそらくそれは、驚くべきことに全く単純に「数」であると私は思うのだ)、かつ、ネットに接続することが本質的にどういうことか、その身において体得できるかどうか、であると思うのだ。すなわち物理的な制限に縛られず、有体にいえば心の力で世界/人間を理解する能力がどうしても必要なのである。

本書ではそのような未来について、非常にエキサイティングで、かつ楽天的なビジョンを示している。ネットの可能性を信じるということは、無限大といえる人間一人一人が集まった世界そのものを信じるということであり、そこから創造される価値を信じるということであり、人間を信じるということである。

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