« またまた風邪 | トップページ | 組合の全国集会に行ってました »

2007年2月22日 (木)

【書評?】ラテン語の世界

風邪なんとかなおりかけました。

思えばこのブログもいつの間にか1周年過ぎておりまして。
今後ともゆるめで頑張って行きたいと思います。

とりあえず熱にうなされながら読んでた本の紹介。

ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産 Book ラテン語の世界―ローマが残した無限の遺産

著者:小林 標
販売元:中央公論新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ラテン語と聞いて腰が引ける御仁もいるかと存じますが,熱の出た頭でも非常に読みやすく,楽しい本でした。

珍しく仕事の話をするが,以前市役所の公文書をわかりやすくする「手引き」の作成に携わったことがある。
試しにgoogleで「公文書 わかりやすい」と検索してみれば,その手の文書がずらずらと出てくる。
日本中のおびたたしい数の自治体が,地域差もそう考慮しなくていいこの手の業務を,バラバラに遂行していると考えただけでもorzとなってくるのだが・・・さらに悪いことに,日本語におけるカタカナ語の多さ,なかんずく公文書内におけるカタカナ語の改善も,手引きの中で触れずにはいられない問題となっているのだ。

公文書の中で,どうしてもカタカナ語でなければ正確な意味を表記できない概念がある。
そうした場合,日本語は「外来語」として,元の言葉の音をカタカナにした言葉を用いてもいいことになっている。
そして,読むものの大多数はどういう意味なんだか分からない。

かくして,分かりにくい外来語は,より近い概念の日本語で言い換えましょうという結論になり,
・・・・・言い換える単語のリスト化が始まる。

全てとは言わないが,大多数の手引きで触れられているのが,国立国語研究所の「外来語言い換え提案・総集編」(PDFファイル)であり,ここに挙げられているカタカナ語は,提案内で示されている日本語(?)に置き換えて分かりやすくしましょう。ということになる。

それにしても,「アクセス」accessと「アクセシビリティ」accesibilityを別々の項目で取り上げ,それぞれに「接続」「利用しやすさ」という語を割り当てるという・・・・いやこれって,同じ単語の活用形じゃないかと,元の単語1つ知ってればいいんじゃないか別々に覚えたらそれだけ脳内メモリ食うだろうが何かアプローチのしかたおかしくないか?とこっちの脳内がオーバーフローを起こしてしまった○| ̄|_
・・・本当に何と言うか,審議会の先生方の努力に涙すら禁じえない。
正直,これらの資料と格闘しながらの「手引き」作成は,モチベーションを維持するのが非常に厳しかったというか,なんというかもう,察して欲しい(;´д⊂)

これ以上悲観的な話をしても仕方ない。
そろそろラテン語の話に戻ろう。

端的に言えば,ラテン語発生時にあるはずのなかった「インターネット」という言葉も,
ラテン語のルールから導き出して,「interrete」という言葉を作成することができる。(282p)
そう,あたかもキケロの昔から存在していたかのように。
散文詩人も,科学者も,聖職者も,自分の必要に応じて縦横無尽に使いこなせる,ラテン語とはこのように非常に優れたデバイスであったと同時に,言語のなりたちそのものを定義しえたメタ言語だからこそ,今においても,誰も語る者がいなくなったとしても,我々日本人も含めて,その影響力から逃れられない,そういう地位を占めるに至った言語は世界に類を見ない。

また,コアとなる概念(たとえばag-(108pp.)「前へ駆り立てる,押す」)から様々に派生させて,
agility,aggressive,agitateあるいはaction,active,actorなどの単語が生まれてくる。
(丁度漢字の「偏」が字の属性を,「つくり」が意味及び読み方を示すのと同じような関係性だが,微妙に違うかも)
これらのルールは驚くほど単純で,これさえ分かっていれば初めて見る単語のおおよその意味が分かるし,そのルールを活用して新たな単語を作成することすらも可能である。
ハッキリ言おう,横文字は恐くなくなる!m9(゜Д゜)どぎゃーん

と,そこで外来語言い換えなわけだが・・・どうでしょう,御年配の皆様にラテン語の活用を知れと言っても,ちょっと厳しいだろうか・・・少なくともアクセスとアクセシビリティは同じだと思えないと・・・

そういえば,日本の英語教育で,デキる先生は単語を分解してcon-は共同してやる何かだとか,in-は反対の意味だぞとか教えていると思うのだけど,(プロッフェッショナルでもやってましたな)何ていうか,あまり根本的な部分から考えたがらない傾向があるのかな日本人は,とか熱も下がりきらないような体調で書いてもこのような切れ味の悪い文章になるといういい見本ができたという話。

|

« またまた風邪 | トップページ | 組合の全国集会に行ってました »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/48864/5445550

この記事へのトラックバック一覧です: 【書評?】ラテン語の世界:

« またまた風邪 | トップページ | 組合の全国集会に行ってました »