ポニョ雑感
絵柄が可愛いしよく動くし、ポニョの一途な思いは健気だし、表面上は純情な話でハッピーな感じの終わり方なんだけど、オトナはついつい、ちりばめられた小ネタに惑わされてうっかりクトゥルフ神話とか連想してしまう。
すると、美しく快適に感じていた海の印象が一変して、生々しく人間離れした躍動感が、逆に人間としての本能的な恐怖のようなものを感じさせてしまう。
海怖い、波怖い、海洋生物怖い、同じ顔いっぱいいるのが怖い、おかあさん怖い。
あとは上映中ガクブルしっぱなし。まさに宮崎の罠。
千と千尋とはまた違った異界。人ならざるものの領域。
現実と非現実、死と生の境界線が加速度的に曖昧になっていくシュールさ。
開幕10分でもう取り返しのつかない事態となることが判り、(血を飲むってなあ)その後は観客置き去りなんじゃないか?と思わせる怒涛の展開。おまいら進化しすぎ。
それでも魅せるから本当にこの監督は怖いなあ。
明らかに人類の終末を書いているのに当事者達は底抜けに明るい。
ボートに乗った親子、集団で避難する船団、力を合わせてオールを漕ぐ青年団(?)
水没後の世界があまりにもシュール。子供怖い。
きっと製作の現場もこんな感じなんだろうなあ。
力を合わせて一心不乱にオールを漕ぐような感じで、画面いっぱいにひしめき合うクラゲやミニポニョを描きこんでるんだろう。なにかもう突き抜けてる感じがある。
前半は手書きアニメの完成度を味あわせ、後半はシュールな世界観で圧倒された。
あと今までの宮崎アニメに対して、画角が狭いように感じる。
ナウシカの王蟲の群れや千と千尋の旅館の描写のように、カメラが引いた構図がない。
これも子供から見た世界観という意味になるんだろう。
追記:クトゥルーについてぐぐったらもっと的確な解説がありました。
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